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外壁タイルが剥がれるわけ

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マンションなどの外壁タイルが剥がれ落ちることがあります。

タイルが剥がれ落ちることがあるの?って思われる方がいるかもしれませんが、剥がれます。

 

大体のマンションのタイルは、コンクリートの上にタイルを貼り付けています。古いマンションも大規模修繕を行い、タイルの剥がれも大方修繕してあるでしょうから簡単には、剥がれませんが、20年から30年前に建てたマンションの一回目の大規模修繕工事は、タイル修繕工事が主な工事だと思います。

 

バブル期に建てたマンションは、型枠の転用でパネコート(ベニヤに色が塗ってあってツルツルな表面をしている)を使用することにより、同じベニヤで上階まで使いまわしていました。そうすることにより、加工する手間が省けるのと、あの当時は、とにかく職人がいなかったので、工期を縮めるために使用していたような気がします。

 

なぜ、パネコートは、よくないのか?

パネコートは、表面がツルツルなので、コンクリートもツルツルになります。そこにタイル貼りモルタルを塗っても剥がれ易くなってしまします。普通のベニヤは、ベニヤ自体に細かい凸凹があるので、貼り付けモルタルも食いつき易く剥がれ難くなります。

 

普通ベニヤを使えばいいと思うでしょうが、

普通ベニヤは、水を吸い込んでしまい、ベニヤがふやけてしまいます。ベニヤの転用も2回ぐらいしかできなく、3回目に使うときは、加工して新しいベニヤに交換する必要が出てくるので、工期もコストもかかってしまします。それでパネコートを使用していました。

タイルの剥落が、多くなり、普通ベニヤを使うようになりました。

 

パネコートを使用してもタイルを貼り付けることが可能にするために高圧洗浄機でコンクリートの表面を荒らし表面を凸凹にし、モルタルの食いつきを良くしてます。

 

以前は、貼り付けモルタルをセメントと珪砂(白い細かい砂)を職人さんが調合して貼り付けモルタルを練っていました。

職人さんによって強度にばらつきが出てしまいます。職人さんによって剥がれやすい人とそうでない人がいるようです。

 

メーカで、強度のばらつきがないようにとのことで、調合した粉末のセメントモルタルが出ました。これは、水を加えて、練るだけで強度が均一な貼り付けモルタルができます。これにより剥落が減ったようですが、どうしても完全に剥落をなくすことができません。

建物の向きにより、剥がれやすい方向があります。それとタイルの色等が関係しているともいわれています。

 

特に太陽の熱によりタイルが膨張して剥がれてしまうようです。特に赤系の色のタイルは、膨張しやすくなるそうです。コンクリートも同じように膨張すれば問題ないようですが、コンクリートの膨張率と、タイルの膨張率が異なるために貼り付けモルタルが追随できずに剥がれてしまします。

 

近年、モルタルに代わる、弾性ボンドなるものが出てきました。ウレタン系のボンドをコンクリート壁に塗りタイルを張っていきます。ボンド自体が、伸び縮しますので、タイルの膨張による現象でもしっかりと追随しますので、剥がれにくくなります。また、防水性も兼ね備えているので、壁からの水漏れ等がなくなり良いことずくめです。